病気や怪我で不安を抱える患者や、そのご家族のデリケートな思いに深く寄り添う看護の仕事は、高度な感情労働である。
相手の苦しみに共感する姿勢は大事であるが、過度につらい感情に引きずられてしまうと、看護師自身の心が落ち込み、擦り切れてしまう。
医療のプロとして活動し続けるためには、相手の感情と自分の心の間に、適切な境界線を引く技術を意識的に身につける必要があるといえる。
そのためには、仕事が終わったら看護師の役割を完全に脱ぎ捨てて、プライベートの自分へとマインドを切り替える在り方が非常に重要だ。
仕事の緊張感を自宅にまで持ち込まないよう、好きな音楽を聴く、あるいは趣味に没頭する時間を強制的に作るなど、意識的な切り替えを心がけたい。
職場を出て、書店やカフェに立ち寄るなどして、スイッチをオフにする環境に身を置くのも効果的だ。
また、溜め込んでしまったストレスを外へ吐き出すのも重要となる。
信頼できる同僚や友人に愚痴をこぼすことは、決して悪いことではない。
言葉にしてネガティブな感情を解放することで、心の底に溜まった膿が洗い流され、再び前を向く元気が湧いてくるものだ。
どうか例に挙げた取り組みを意識して、心の健康を最優先に考えてほしい。
心にゆとりができてこそ、上手に感情をコントロールできる自分になれるからだ。
自分のマインドに戻る切り替えを重視して、心も身体も健やかな看護師を目指そう。